"鞄"の文字考案 「銀座タニザワ」

"鞄"の文字考案 「銀座タニザワ」

「カバン」という漢字を思い出してみてください。革偏に「包む」と書いて「鞄」。なかなか良くできた漢字だと思いませんか?実は、「鞄」という漢字を考案したのは、老舗のカバン専門店「銀座タニザワ」なのです。

明治の始め様々な外国文化が日本へ、そしてここ銀座に入ってきました。それぞれのモノに漢字を用いた日本語があてはめられていく中、タニザワの創業者が、革偏の横に「包む」と書いた看板を、店に大きく掲げました。それが銀座をお通りになった明治天皇のお目にとまり、侍従を通じて「何と読むのか?」とご質問を受けたのがきっかけで「鞄」の文字が全国に広がったといいます。

「革で包む」と描かれた看板を見た、当時の人々は、どんなカバンが売っているのかわくわくしながらお買い物に訪れたのではないでしょうか。